知恵生活の種

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家族がトイレに閉じ込められた(ラッチの交換)

家に、帰るとトイレの内側からノックする音が!
中から「ドアが開かない!」と大きな声!
トイレのドアのカギが締まらない上、ドアを閉めたら鍵がかかったようにノブが動かなくなったようです。
家族は、既に30分もトイレに閉じ込められていて、早く外に出してほしいとのことでした。

トイレの鍵が開かないイラスト

トイレからの救出

まず最初にトイレのドアを開けなくてはなりません。
トイレのドアのラッチ部分を外す必要があります。
ところで、偉そうにラッチと書いてますが、この時はドアが開かないようにひっかける部分をラッチと呼ぶことも知りませんでした。

ラッチの仕組みの図

ラッチは、トイレの外側から勝手にドアを開けられないように、手前側が溝に垂直になっていて押し込んでも開けられない構造になってます。
そのため、閉じ込められた家族にドアの下から定規を渡して、トイレ側からラッチを解除してもらおうとしました。
しかし、トイレ側はドアとドア受け側の隙間が隠れるような構造になっていて、トイレ側からもラッチを解除することができませんでした。
少し考えて、トイレの外側から、ラッチのトイレ側に差し込める突起を用意すれば開けられるのではないかというアイディアが浮かびました。
そして、下のように定規にクリップを固定した道具を作成しました。

ラッチを解除するための自作治具の写真

トイレの外側から、クリップのついた定規をドアとドア受けの隙間の奥まで入れて、その後、定規を上にあげて、クリップをラッチの奥に差し込みました。
次に、定規を手前に引いたところ、難なくラッチは内側に押し込まれ、ドアが開きました。
分かってしまえば数分で対応できるのですが、試行錯誤の末、30分かけて家族を開放することができました。さながら、リアル脱出ゲームでした。

トイレのトラブル対処

家族が無事に外に出ることができたので、次はトラブルの解決に着手することにしました。
トイレのトラブルで業者を読んだら数十万円の工事をされたというニュースがありましたが、私もテレビコマーシャルをやっていた有名業者にトイレのトラブル対応の依頼をして、嫌な思いをした経験があるので、出来るところまでDYIで対応することにしました。

鍵を治す

まず、鍵を露出させることにしました。
鍵を露出させるためには、最初に取っ手を外す必要があります。
取っ手を外すためには、外側の取っ手の裏についているイモネジを外す必要があります。
ラッチと同じで、イモネジという言葉は知っていたものの、イモネジのほかに止めネジ(JISではこちらが使われています)、虫ネジといった別称があること、ネジ先の形状で様々なバリエーションがあることは今回初めて知りました。
取っ手の固定に使われているのは、とがり先イモネジになります。

ドアノブ構造説明とイモネジの種類説明の図

なお、上図のネジ先のほかに、棒先、くぼみ先、ダブルポイントといったネジ先の形状があります。
ネジを外すと、取っ手が簡単に外れます。

トイレの取っ手が外れる写真

ネジ先を外したら、次に化粧カバーを外します。
化粧カバーは、カバーのくぼみに-ドライバーを入れ、押し上げると外れます。
片側が少し外れてきたら反対側も外すようにするとカバーを変形させずに取り外せます。

化粧カバー取り外しの写真

カバーを外すと、鍵の回転部分が露出します。
ここが壊れていないことを祈りつつ、KUREの2-26を吹き付けてみました。
KURE5-56でも良かったのですが、錆が原因の場合は、錆はがしと錆止めも配合されている2-26の方が良いかと思い吹き付けてみました。
KURE2-26はプラスティックを変色させることがあるので、多く吹き付け過ぎないように慎重に吹き付けました。

トイレの鍵へ潤滑剤塗布



吹き付けた後、すぐには鍵が回らなかったのですが、少し置いてから鍵をカチャカチャ何度か回したところ、非常に滑らかに回るようになりました。
鍵が治ったので、ノブも回るかと期待したのですが、ノブは回りませんでした。
どうやら他に原因があるようです。

ラッチの交換

表題にラッチの交換と記載しましたが、これまで、ドアノブを外して調整したことしかなかったため、ラッチがドアノブとどのように組み合わさっているかは知りませんでした。
ただ、ドアノブが回らないので、ドアの端面にある部品のネジを外したら何か出てくるのでは?と考えました。

ラッチの写真

ネジを外してみると、スムーズにユニットを取り外すことができました。
ラッチは、ドアノブ等に対して垂直に刺さっていました。

ラッチを取り外した写真

下の写真の向かって右の四角い穴にドアノブのバーが刺さり、ノブを回すことでラッチが内側にへこんだり出たりするようになっています。

破損したラッチの写真

取り外したラッチは、四角い穴の周りが割れたり、膨らんでしまったりしており、全く回らなくなっていました。ボディは金属製なので、どんな負荷がかかったのか不思議でしたが、誰かが、回らないところまで無理やり回そうとしたり、ドアノブを足掛かりに上に載ったのかもしれません。
交換できる部品が有ることに期待し、ラッチに刻印されていた「8T-51」で検索したところ、amazonで販売していました。

 

当日中に手に入れば、ドアが閉まらないトイレで用を足す必要もないので、近所のホームセンター数件を回ってみましたが販売されていませんでした。
翌々日の午前中には部品が届いたので、記載したのと反対の手順ですべてを組み上げたところ、すべてが丸く収まりました。

さいごに

購入したラッチは、他の規格品とも互換性があるようでした。(8ST-51、LT-51、BS-51)
一方で、長さや幅が違う類似品も何種類があるので、もし、ラッチを交換する場合には適合しているか、よく確認する事をお勧めします。
部品の名称や規格を知っているか否かで、かかる手間が変わるので、もし、同じような状況に陥ってしまった方のお役に立てば幸いです。

さいごまで読んでくださりありがとうございます。