知恵生活の種

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ごはんは太らないって本当?

2年ぐらい前に低糖質ダイエットを実行して1年で12Kgの減量に成功しましたが、その後は、体重が下がらなくなり12Kg減のままの体重を維持していました。
しかし、病気で10日ほど入院した時には、7Kgも痩せました。
低糖質ダイエットでは、ごはんは血糖値を上げるということで敬遠されていますが、病院の食事では、大きめのお茶碗にごはんが盛られていました。
体重が落ちた原因には、筋肉が落ちたことも考えられますが、退院後、筋力の回復に合わせて3Kg体重が戻ったものの、4Kg減をキープできています。
病院食が痩せる理由も解明したいと思ってますが、その前に、ごはんは太らないのかが気になりました。

ごはんのイラスト

 

 

ごはん(白米)に関する知識

ごはん(炭水化物)に関する研究発表や成果をいくつか探してみました。

ごはん(炭水化物)から脂肪はあまり作られない

2001年のアメリカ臨床栄養学会における報告では、1日の必要なカロリーに50%追加したカロリーを摂取してもらったところ、炭水化物が脂肪に置き換わったのは10g/日にも満たないという結果でした。
炭水化物を取りすぎると、脂肪が増えると思われていましたが、それは、ラットによる研究の結果だったそうで、上の報告から、ラットと人間では異なることがわかりました。
論文はこちら(有償)

ごはんを食べると太る

体重が増えるという意味では、ごはん(炭水化物)を食べると太るそうです。
炭水化物はグリコーゲンという多糖類に変換され、肝臓や筋肉に蓄積されます。
蓄積されたグリコーゲンは、脂肪にくらべ消費され易いため、血糖値が下がってきたときや、筋肉でエネルギー消費する際に利用されます。
炭水化物が分解されて変換されるグリコーゲンは、水分と1:3の割合で結合するため、水分とあわせて体重が増えます。
ただし、グリコーゲンの蓄積では、脂肪のように見た目で太ることはありません。

白いご飯は体に悪い?

UCLA助教授の津川友介の著書「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」では、白い炭水化物(小麦粉、白米)は、体に悪い(糖尿病リスクがある)と結論付けています。

血糖値の急激な上昇は、ダイエットにも悪いと言われています。
ダイエットとは少し異なりますが、江戸時代には、江戸の人が白米ばかり食べるため、ビタミンBが不足して脚気になる人が多かったという事例もあります。
白いご飯に、もち麦を混ぜたご飯は食物繊維が追加され血糖値が上がりにくくなりますので、ダイエットにも有効です。
さらに、雑穀米を混ぜると、ビタミン、ミネラルといった栄養も追加されるので、さらにバランスのよいものになります。

先に野菜を食べると良いのか?

野菜を先に食べると血糖値の上昇が穏やかで、糖分の吸収も穏やかになるという論文は、大阪府立大学の今井教授等から報告されています。
今井教授の報告文

一方で、岐阜大学の矢部教授は、上の実験は、5分間隔で、野菜→たんぱく質→炭水化物の順番で食べているため、単純に野菜を先に食べることの効果には疑義を提しています。
また、ドレッシングに利用されている、オリーブオイルが糖質の吸収を抑制する効果があるため、効果が野菜によるものか否か?に対しても疑義を呈しています。

こういった疑義に対して、南九州大学の川北教授らによる報告では、油類が利用されたドレッシングの方が血糖値上昇を抑制する効果が高いものの、ノンオイルドレッシングでも血糖値上昇を抑制する効果があることを報告しています。
川北教授らの論文

結論から言うと、川北教授も実験と同じように、5分間隔で野菜→たんぱく質→炭水化物を摂取する事が効果的であることには同意しています。
これは、先付け→主菜→ご飯と汁物の順で食事をする、和食の食べ方になっております。

1週間試してみました

上の結果を受けて、以下の事を1週間試してみました。

  • 元々1食70g以下に抑えていたご飯を1食150gにした(お茶碗1杯分)
  • ご飯には、もち麦または雑穀を混ぜまた
  • 野菜→主菜→ご飯・汁の順で食べた
    ただし、5分置きの時間は夕食だけ守った

ご飯をきっちり食べる生活だったので、我慢している感じはなく体調も問題ありませんでした。
また、夕食の後には、果物や、プリン程度の甘味もいただきました。
1週間後の体重は、+0.5Kgでした。
1週間の間、毎朝体重測定しましたが、毎日±1Kg以内の変動はあったので、ほぼ変化が無かったと言えます。
もっとも、途中、飲酒をした日がありましたが、その翌日に、一番体重が増えたので、ご飯よりもアルコールの方が体重の影響が大きいかもしれません。

さいごに

今回のサンプルは私一人なので、一般に通用する結果とはいえないと思います。
もっとも、ごはんの消化については、アジア人と欧米人の間にも、保有酵素の差があるようなので、最終的には自分に有効な方法を見つける必要があるのかもしれません。
今回は、体重が増えなかったという結果でした。
病院食を食べたときのように、体重が下がるという結果を引き寄せるには、もう少し何かが必要なようです。
引き続き、学習と体験をしてみて良い結果が出たら、共有したいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。